シューティング

プロレスにおけるショー的な要素を排除した格闘スタイルのこと。 1984年に旗揚げした格闘技団体「UWF」が提唱し、飛び技やロープワークといったプロレス特有の要素を排除して、関節技の応酬や打撃を中心とした格闘スタイルが特徴である。 比較的何でもありのプロレスとは異なり、プロレスのルールでは弱かった競技性を全面に押し出し、ルールの厳格化、試合中のポイント制導入による勝敗の明確化、ランキング制導入による選手の実力の細分化など、「真剣勝負の格闘技」というジャンルを切り拓いていった。 この格闘スタイルは、後にブームとなる「総合格闘技」の原型とも言えるもので、特にプロレスと決別した初代タイガーマスクの素顔である佐山聡が強く要望し模索していたファイトスタイルである。 当時の雑誌取材でUWFのスタイルについて感想を求められた全日本プロレス社長のジャイアント馬場は、他団体のことは言いたくないと前置きしつつ、「シューティングを越えたものがプロレス」という名言を残し、プロレスファンと格闘技ファンの間で議論を引き起こすこととなった。

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