ケーフェイ

プロレスラーが自らに課されたキャラクターを演じることを指す隠語。 アメリカンプロレスではキャラクターを演じ続けるということに関しては徹底されており、その徹底ぶりは私生活にまで及ぶ。キャラクターにそぐわない行動をとった選手には罰則が課される場合もある。 日本のプロレスにおけるケーフェイの代表的存在といえば「タイガーマスク」である。マスクマンは素顔を知られてはいけないのはもちろんのこと、歴代のタイガーマスクは初代のスタイルを踏襲し、飛び技を中心に試合を組み立てなければいけないという側面があった。 初代タイガーマスクである佐山聡自身は、自分の意思に反して周りから求められるヒーロー像と、ショー的要素の強いプロレスそのものに葛藤を覚え、後に飛び技やロープワークを一切排除した「シューティング」と呼ばれるスタイルを追求していった。2代目タイガーマスク三沢光晴も、キャラクターを優先したプロレスのスタイルに葛藤を覚え、タイガーマスクと決別し素顔となって闘う道を選んだ。 ケーフェイという言葉は、1985年に出版された佐山聡の著書のタイトルになったことで、世間に広く知れ渡ることとなった。その著書の中で佐山がプロレスやタイガーマスクに対する嫌悪感を語っていたことから、一種の暴露本としてプロレスファンに衝撃を与える内容であった。

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